Lesson04-13 漢方の種類 外用類・その他

外用類とは

これまで食薬として口にすることで効果を発揮するものを説明して来ましたが、その内服とは逆に外用として扱う食薬を外用類(がいようるい)と言います。もちろん食材なので口にしても大丈夫ですし、外用と内服どちらでも効果をもたらします。

主に皮膚炎や化膿、吹出物などで荒れた肌を治めてくれたり、蛇や虫によって噛まれた傷を治してくれたりする働きを持っています。

4994682c01e8591b31340830ee711deb_s

そしてその外用類の代表的な例はニンニクです。

強烈な味と匂いで少量でも料理にインパクトを与えてくれるので多くの調理で使用されますが、外用としては生のまま扱います。解毒作用で腫れを引かせたり痒みを抑えたりしてくれますが、味や匂いと同等に効能も強いので長時間貼布すると肌の力が負けてしまって、発赤や水泡などの症状が出てしまいますので注意してください。口にする場合も消化不良の改善や寄生虫の殺虫など大いに役立ってくれるのですが、胃腸への刺激も強いので必ず熱を通して服用してください。

ニンニクについて説明しましたが、ここで少し注意してもらいたいのは名前の似ている茎ニンニク(ニンニクの芽)は外用の効果を持っていないということです。味の性質や効果をもたらす臓器の部分はほぼ同じなのですが、違う点がいくつかあります。まずニンニクが消化不良による食欲不振を改善するのに対し、こちらは体の疲れや冷えから来る食欲不振の改善を目的としています。それと腸での気の巡りを良くしてガス溜まりや便秘の改善にも貢献してくれます。

別物と考えている2つですが、両方に該当する禁忌があります。それはハチミツと一緒に食べることです。

これまでに説明したとおり、補気類として気の補充を行ったり、弱った脾胃や腸を潤して消化器官の働きを良くしてくれる食材ですがその効能の良さがニンニク達と相性が悪いのです。もし両方一緒に使いますと胃腸を過剰に刺激してしまい、水分や栄養を吸収する前に便が下痢となって体の外に出てしまいます。

もしかしたらニンニクとハチミツを同時に取ることで、ダイエットや便秘の改善をしている方がいらっしゃるかもしれません。ですがそれは体のバランスを故意に壊して食べた物の栄養を取らず無理やり出しているようなものです。他の医学的な視点から見て問題ないと言うものもあるかもしれませんが、漢方の視点から見ると禁忌に当たりますので使用しないことを勧めます。

外用類には属さないのですが、ハチミツを外傷の湿布として扱ったり、ヨモギを乾燥させてお灸として使用したりするのも外用の1種です。

これで漢方の大まかな種類についての解説は終わりますが、漢方の研究は今でも続けられており、変わったものですと砂糖醤油などの調味料に加え、コーヒーココアなども調べられています。

 

Lesson4確認問題

学習した部分の知識をしっかり定着させましょう!
ここからLesson4の確認問題を行なうことができます。