化痰止咳平喘類とは?
そもそも化痰止咳平喘類は『化痰類』『止咳平喘類』2つの種類から構成されています。前者は痰、後者は咳の症状を和らげるための食薬なのですが、実際には両方の症状が現れることが多いので化痰止咳平喘類(かたんしがいへいぜんるい)として表記され、よく一緒に服用されます。
化痰類(かたんるい)
痰は早い話、水の代謝が停滞することで起こる症状です。つまり水の代謝が関わる臓器、肺、脾、腎のどれかで問題が発生したときに痰の症状が出てきます。それに痰にも種類があります。泡のような痰は寒性、黄色い痰は熱性、白色の痰は湿性と体の症状に合わせて種類が変わってきます。
なので薬もそれに合わせた性質を持ったものを使用しなければなりません。温性の食薬は寒・湿性に効き、涼・寒性の食薬は熱性の痰の時に使用します。
海苔や昆布、海藻類は寒性を持っているので熱性の痰に効きます。他にも利尿作用や高血圧予防にも効果をもたらすので積極的に取っていただいてもかまいません。ですが寒性を持っているので多食をしてしまいますと消化機能の低下や下痢などの不調が起こる可能性もあります。取りすぎには気をつけてバランスの良い食事を心がけましょう。
温性の食材はカラシ菜やマスタードがありますが、どちらも刺激物なので量には気をつけて料理してください。特に痔や血便の方は控えた方がよろしいです。
そんな中、常食しても特に問題がなく健康にも良い食材があります。それが豆乳です。
温性にも寒性にも属さない平性なので無闇に臓器を刺激せず、喘息やむくみ、体の疲れを癒してくれます。昨今ではコンビニですぐ買えるほど身近な物になったので、毎日の食事に加えることも可能となりました。
止咳平喘類(しがいへいぜんるい)
咳が出る原因は呼吸器、つまり肺を痛めたことによって起こる症状です。止咳平喘類は呼吸機能を正常に働かせ、咳や喘息といった症状を治してくれます。
中でも梨が手に入り易く、食事に取り入れやすいと思います。
生のまま食べるのも良いですし、サラダに合えたりデザートとして調理することも可能です。効果は痰熱による咳を治してくれるほか、口の渇きを潤してくれる働きもあります。涼性を持っているので多食による肺や胃の冷えに気をつけていただく必要がありますが、それさえ気をつけていただければ単品でも他の食材との組み合わせでも効果を発揮しますのでお勧めです。
他にも銀杏や柿、ビワといった種類があり、秋から冬にかけての乾燥した時期に合わせて食べることで咳の予防にもなります。